活動報告
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2014年 総裁挨拶

脆弱な心「こころ」還す 総裁 谷 和幸

民、威を畏れざれば、即ち大威至る」人が人として成長し生きて行く過程で自然との共生が必須だと述べている詞です。一見人権とは関わりがなさそうですが、人は一人では生きて行けないと言う大前提があります。

現代社会では日々時間のサイクルが速く、ライフスタイルも変化する中、この事を心に留め置かない人達が多く見られる様な気がします。冒頭の詞は人権の基本である想いやる心を伝えているのです。人間にとって必要不可欠な、自然に想いを寄せ大切にしろと提言し、怠ると大自然のしっぺ返しを受けるぞと言う脅しでもあり警告ともいえるメッセージなのです。

人権の確立、相手を想いやる心が人権活動の基本であり、極意だと勉強会等でよく話します。想いやりは”こころ“から誕まれ心を形成し、表現する事で人権に対する想いが具現化し、相手に伝わり人権の輪が拡がって行きます。

人に、自然に対して想いやる心が人権を語る上で大事なファクターだと今一度、思考する事が肝要だと、また己の人権を主張する時相手の人権を尊重する事で、自己の人権が確立される事が多いのは心が伝わっているからに他ありません。

バブルが弾け、リーマンショックの波を受け、経済が低迷している状況で、千年に一度と言う未曾有の大災害に見舞われました。地震と津波は予想を遥かに超えた、自然の猛威でしたが原発に伴う事故は人智を超えたものではなく充分に予測可能な人為的災害だったのではないでしょうか。

十分な防災対策を怠った一部科学者、電力会社更に立法、行政の効率優先の経済主義によって起こるべくして起こった原発事故といっても過言ではない様な気がします。

私達国民の生命、基本的人権の尊重、そして様々な人権を犠牲にし過度的経済成長に重点を置き効率を優先し過ぎた倫理ハザードがもたらした悲しむべき災害とも言えます。過去にも様々な災害ボランティアに携わってきた私も、宮城・福島の活動は言葉に出来ない程の衝撃がこころに残っていまだ消えません。

しかしながら、未曾有の大災害で今尚多くの人が傷ついている最中にも関わらず。日本人のパーソナリティーが生み出す上昇志向を世界に現している現状は、経済大国の体を取り戻しつつある感がします。

但それに伴いそれなりの人達が惻隠の情を失い始めている様に感じ、違和感を覚えるのも事実です。表面的な人権が行われ実体ある人権が行使されていないのではと危惧の念を抱きます。

人と人との繋がりで言葉は大事なコミュニケーションの一つですが、この大切な言葉がいじめの道具と化し、己の欲望充足の手段となり、信念と徳義心を失ったかの様な弁舌の氾濫、自己主張が横行し人の話に耳を傾けることを忘れた品格なき人が増えていると感じているのは私だけでしょうか、心はますます軽佻浮となり、格差社会は当たり前と言うときがそこに見えます。

私たち一人一人はみんな違います。人権はすべての人に平等に保障されています。そして健全な社会保障を受けられる権利があります。 しかしながら昨今の社会はどうでしょうか、日々生活に苦悩し、または言われなき差別を受けている人達が数多くいます。

表面的人権だけで実際は無関心な人が増えているからであって、これらの拡がりが凶悪犯罪や児童・高齢者に対する虐待、子供の貧困・孤独死・パワハラ・ストーカー・世代を超えたいじめ等々・此処に書ききれない程多くの不幸な出来事を生み出していますが相手を想いやるという惻隠の情が失われつつあるからだと思えてなりません。 実態ある人権を行使するには人権の基本である相手を想いやる心から始まります。

しかし、人権を主張するだけでは他の人の人権を侵害する恐れもあります。一人一人がお互いの違いを認め合い相手の人権を守る事が果実として自分の人権を守る事になるのです。

一人一人の心・溢れるものが
”こころ“
に立ち返る帰属意識に目覚めれば実体ある人権が生まれ人権問題はおのずと減少に向かうはずです。

人権の確立と言う指針を掲げ活動を行っている私共はあらゆる不平等・不公平・差別を社会から撤廃し前進して参ります。そしてこれまで会の主旨にご賛同頂き御支援、御協力賜りました多くの皆様に会を代表し改めて御礼申し上げるところです。今後とも更なる御指導、御協力をあらゆる媒体を借りお願いする次第です。

人権問題は数多存在しますが感じるところ、人権の壁はあっても人の”こころ“には境界はないのです。私はこの事をこころに置き人権侵害を撲滅すべく邁進して参りたいと思います。

 

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