2017年 総裁挨拶
21世紀に入り国際情勢の不安定化が増しています。
人権の世紀と言われた初頭から人権問題も地球規模でより深刻化しています。私は良心、道徳モラルを以って多数を占める人達が今こそ心を拓く時だと強く感じます。なぜなら人権に関する問題が倫理に始まり論理に終わるという論理の飛躍で論理に基づく人権の啓発が主流になっているからです”こころ“から生まれる人権意識が薄れてしまい人権の基本である思いやる心ではなく、型にとらわれた啓発が進んでいる事に危惧さえ感じます。人権問題が多様化する中、ことばではなく、こころをもって伝えると言う事が大切なのではないでしょうか。もう少し、もう少し心を潤わせ自身の事として関心を持つ事で人権意識の向上に繋がるはずです。
人は将来の夢を育み人として持っている知的能力を発揮して、多くの利便性を享受し、更なる飛躍を続け進化しています。しかしながら利便性を享受すればする程人権が侵されている現実が在ると言う事実を直視するべきではないでしょうか、人は一人ひとり違いますが人権は全ての人に平等に保障されています。我が国も日本国憲法の理念にのっとり基本的人権の享有を保障しています。しかし自己の人権を主張するだけでは、他の人の人権を侵害する場合があります。一人ひとりがお互いの違いを認め、他の人の人権を守ることで自己の人権を守る事に必ずつながります。人権は人間が誕まれながらに享有しているもので、あらゆる人に不偏的に存在しています。そして私達に保証されている恒久的な基本的権利です。人権は普段はあまり考える機会が少ない為に自身の近くに問題が起きた時に再認識するという言う事が多いのではないでしょうか。大切な事は人権は生命や自由、平等を保障し目には見えませんが一人ひとりの日常生活を支えている大事な権利だという事です。
日本は世界の国々が羨む程、人権保護の為の厚い法律が確立されています、又人権に関する国際法規も数多く批准し、国の最高法規である憲法でも人権に関する条文が重きをなして構成されています。日本国憲法の三原則は国民主権、平和主義、国際協調主義です。以上の様な事柄でもわかる様にいかに人権が大切なものかと言う事です。そして過去の歴史に於いて差別や侵害を受け苦しんで来た人々が数えきれない程実在したという証でもあります。
人権啓発の観点から言えば「人権を大切にしましょう」と言うことば(抽象論的)から一歩前に進み人権(問題)は実体(人)であるという事実を再認識し論ずるべきではないかと考えます。
「人権には実体がある」一人ひとりが心から感じ取った時、大袈裟に言えば新たな人権の歴史が始まるのだと言っても良いのではないでしょうか、人権の基礎は一人ひとりの”こころ“にある私はそう確信しています。
「差別されたくない、侵害されたくない」のであれば他者に対してその様な事をしてはならないと言う事になり「私を貶すなでも、私は貴方を貶す」という心では人権というものは成り立ちません、人権は個人の尊重が原則です。個人の尊重とはありのままの人間=個人です。自己を大切にするだけではなく相手という人間も大切にすることで相手に”こころ“が伝わり、そこから共感が生まれます。
”こころ“は想いやりです、相手に対する想いを持って心で接すれば接する程、相手に必ず伝わるのが”こころ“ですよね。想いやりが伝われば相手に伝導し”こころ“に変化が生じ、基本的人権の在りかたの人間=個人の尊重が誕まれます。
そして共に生きていこうという意識を一人ひとりのライフスタイルに活かす事により、結果として侵害や差別が無くなるはずです。なぜならば人権の壁はあっても人の”こころ“には境界が無いからです。私はこの事をこころに置き人権の世紀と言われている、21世紀に生きている人間として此れからも人権侵害、人権差別を無くすため、啓発活動を続けて参りたいと思います。
